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気温の変化と楽器

 ここのところの気温の変動で、演奏中に水分がトーンホールに入り込んで「ブシュブシュ」いう事故が起こりやすくなっているので、こまめに確認するようにしています。たいていの場合は、気づいてから急いで水気をとれば大事には至らないのですが、 もう十何年も前、オランダの有名なオーケストラの演奏会で、「新世界より」の2楽章のコールアングレのソロで事故が起こったのを実際に目撃したことがあります。 そのときはほとんど最初の部分から、同じ音のときに「ブシュブシュ」と音にならない状態になり、結局最後まで直りませんでした。 指揮者、オーケストラだけでなく、客席全体の、あの身をこわばらせる感じ、息が止まる感じといったら・・ホラーでした。 でもすごいのは、その演奏会のアンコールで「新世界より」の2楽章だけをもう一度演奏して、それが素晴らしい演奏だったこと!! アンコールに、2楽章をもう一度やると決めた指揮者(たぶん)も素晴らしいし、プレッシャーを物ともせず吹き切ったオーボイストも素晴らしいと思いました。 ・・気を付けなければ。

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